クラチョク
2022.04.22 Case

日本におけるD2Cブランドの成功事例と成功するコツ

D2C事業はさまざまな企業が取り入れており、これから始めようと考えている方も多いでしょう。もしそうであるならば、他社の成功事例を知っておくことで、あなたの会社でD2C事業を成功させるヒントが得られる可能性があります。
この記事では、日本ブランドにおけるD2C事業の成功事例や成功するコツを紹介しています。これからD2C事業を始めようと考えているのであれば、以下のことを踏まえて取り組んでみましょう。

日本ブランドにおけるD2C事業の成功事例

日本では、さまざまなブランドがD2C事業で成功しています。具体的にどのようなところがあるのか、1つずつ見ていきましょう。もしかすると、これから始める方にとって大きなヒントが見つかるかもしれません。

1.株式会社Sparty

株式会社Spartyでは、「MEDULLA」という日本で初めてシャンプーをパーソナライズ化したサービスを展開しています。オンライン診断の結果をもとにぴったりなシャンプーを決めて注文でき、これまでの買い方とは違った方法となっています。
「MEDULLA」の場合は、InstagramといったSNSでのインフルエンサーが使用していることでも大きな話題となりました。その上、自分だけのオリジナルブレンドのシャンプーが作れるところも今のニーズにぴったりです。

https://sparty.jp
https://medulla.co.jp

2.ベースフード株式会社

ベースフード株式会社は、必要な栄養分を補えるようなパンやパスタを販売している会社です。社名と同じ「BASE FOOD」というブランドを展開しており、クラウドファンディングから始まりました
「BASE FOOD」では、顧客との対話に力を入れています。具体的にはSNSを活用した顧客とのコミュニケーションやレビューに対する丁寧な返信などです。D2C事業は顧客との接し方も重要であるため、その点を心がけて展開していく必要があります。

https://basefood.co.jp

3.株式会社クラシコム

株式会社クラシコムでは、「北欧、暮らしの家具館」というブランドがあります。コンテンツマーケティングの成功事例としても紹介されていますが、D2Cの成功事例として紹介されることもあります。
「北欧、暮らしの家具館」はInstagramやYouTubeなどでファンを獲得し、そこから自社のECサイトへ誘導。また、「北欧、暮らしの家具館」はECサイトだけではなく、読みものとしてのコンテンツもそろえられており、SEO的な一面からも評価されています。

https://kurashi.com
https://hokuohkurashi.com

4.株式会社バルクオム

株式会社バルクオムはメンズスキンケアブランドとして2013年に創業し、SNSを中心として20〜30代の男性に注目されました。これまでありそうでなかったブランドということもありますが、SNS以外に広告LPも活用し、メンズスキンケアという世界を開拓しました。
例えばInstagramの場合、ブランドのかっこよさよりもリアリティを重視して展開。Instagram広告経由の顧客獲得数は10倍に成長し、一方で顧客の獲得単価を3分の1に削りました。

https://company.bulk.co.jp
https://bulk.co.jp

5.株式会社newn

株式会社newnは、小柄な女性向けのアパレルブランド「COHINA」でD2Cを活用。小柄な女性という狭くてニッチなカテゴリーと思うかもしれませんが、市場は大きく、創業から3年で月商1億円の規模にまで発展しました。
「COHINA」でもInstagramを活用しており、毎日のライブ配信でコアなファンを獲得。その一方で、東京ガールズコレクションに出演したりテレビCMを展開したりといった、マス施策も実施。小柄な女性という狭くてニッチなカテゴリーの認知度拡大と、多くの人に認められているブランドの認知という、2つのことを目指しました。

https://newn.co
https://cohina.net

6.株式会社エスティーム

株式会社エスティームは、「overE」というブランドを運営しています。「overE」は胸が大きい女性向けのファッションブランドで、創業者の胸が大きいことで悩んだという背景から誕生しました。
「overE」もクラウドファンディングから始めて大成功し、「お客様がデザイナー」という姿勢のもとで地道にファンを獲得しました。「overE」はInstagramではなくTwitterでの情報発信を行っていますが、これには胸が大きいというセンシティブな問題において、Instagramよりもプライバシーを保護しやすいTwitterのほうが向いているという背景があります。

https://www.esteem-inc.com
https://overe-shop.com

7.株式会社オールユアーズ

株式会社オールユアーズは、「All YOURS」というD2Cのアパレルブランドを展開しています。このブランドは「毎日着たくなる服」をコンセプトとしており、デザイン性や着心地だけではなく、長い間愛用できる服であることにもこだわっています。
「All YOURS」は、共感型D2Cモデルとされています。「All YOURS」の場合は服に関するさまざまなストレスを解決するための服作りも心がけており、製品に共感するファンの育成も目指しているブランドです。

https://allyours.jp

8.株式会社βace

株式会社βaceでは、チョコレートのD2Cブランド「Minimal」を展開しています。原材料のカカオ豆の仕入れから製造まで自社の向上で一元管理していますが、意外にもこのような流れはブルーオーシャンでした。
従来のチョコレート製品は、一次加工メーカーや二次加工メーカーなどの中間流通があります。しかし、「Minimal」ではそれらを省いており、メーカーがチョコレートの製造工程をすべて行うスタイルを確立しました。

https://mini-mal.tokyo

9.株式会社Mr. CHEESECAKE

株式会社Mr. CHEESECAKEはシェフがこだわり抜いたチーズケーキを販売しており、ECサイトのみの完全受注生産としています。この販売方法で有名となり、数量限定ということもあってSNSでも注目を集めました。
ブランドの認知度を高める上で、SNSで注目されて拡散されるのは大きなメリットです。その上で株式会社Mr. CHEESECAKEの場合、さらに限定性も広まって成功したD2Cブランドといえるでしょう。

https://mr-cheesecake.com

10.株式会社アンド・フーズ・ウィズ

株式会社アンド・フーズ・ウィズは、「もとむのカレーパン」を販売している会社です。カレーパン専門のD2Cブランドであり、カレーパン自体は2020年のカレーパングランプリで金賞を獲得するほどの商品です。
「もとむのカレーパン」は直売店とECサイトの双方で販売されていますが、ECサイトの場合は急速冷凍したものを販売しており、油を使わなくても美味しく食べられます。一方で直売店では揚げたてのカレーパンを味わうことができます。直売店とECサイトの双方の良さをうまく活用しているブランドといえるでしょう。

https://and-foodsw.jp
https://motomus-currybread.stores.jp

11.株式会社スナックミー

株式会社スナックミーは、2016年におやつの定期便「snaq.me」というブランドを展開している会社です。自然素材を使ったおやつを100種類以上の中から選ぶことができ、登録者は診断結果からその人に合ったおやつが8種類届けられます。
株式会社スナックミーでは、ユーザーからの声を重視して展開してきてきた会社です。例えばリクエストを募ることにより、ユーザーが楽しめるコンテンツとしての体験と商品改善の双方を叶えられました。また、SNSのことも考えており、自然発生的にSNSへ投稿してもらうための方法も考えられました。

https://snaqme.com
https://snaq.me

12.株式会社FABRIC TOKYO

株式会社FABRIC TOKYOは、オーダーメイドスーツ分野で成功したD2Cブランドです。株式会社FABRIC TOKYOはECサイト以外に実店舗もあり、実店舗で採寸してもらった後、スマホからオーダーすることが可能です。
また、生地の無料サンプルを送付するサービスも実施。このサービスにより、生地の実際の色合いや肌触りなどを確認した上で購入できます。ECサイトで服を買う際の欠点であった部分を克服したサービスです。

https://corp.fabric-tokyo.com
https://fabric-tokyo.com

13.ライフスタイルアクセント株式会社

ライフスタイルアクセント株式会社によるアパレルブランド「Factelier」は、日本の職人を大切に扱うD2Cブランドです。その証拠として、「Factelier」は日本国内の職人に製造を依頼し、質の高い製品を日本の工場から提供しています。

http://www.lifestyleaccent.co.jp
https://factelier.com

14.株式会社I-ne

「BOTANIST」というシャンプーブランドで有名な株式会社I-neも、D2Cによる成功事例の1つです。シンプルなデザインがInstagram上でモデルやスタイリストに注目され、2015年の発売以来、累計販売本数5,000万本を突破しました。
シンプルなデザインの裏側には、ターゲット戦略や価格設定などに対して細かく力を入れたことが挙げられます。結果としてシャンプーブランドとしての知名度を獲得しました。

https://i-ne.co.jp
https://botanistofficial.com/shop/default.aspx

15.株式会社greenbrewing

株式会社greenbrewingは「煎茶堂東京」という専門店を持っており、最先端技術を活用して顧客の満足度を高めています。具体的には、VRゴーグルによる茶園にいるような体験、AIチャットによるカスタマーサポートなどです。

https://shop.senchado.jp

D2C事業における成功のコツ

ここまでさまざまな成功事例を紹介しましたが、最後にD2C事業を始める上でのコツを紹介します。これから始めようと考えている方は、以下の内容を踏まえて取り組んでみましょう。

集客力を高める方法を調べる

D2C事業を始める上では、集客力も大切です。D2Cは自社の店舗やECサイトを顧客に認知してもらい、集客することが重要なポイントです。だからこそ、なにか集客力を高める方法がないか調べましょう。
その1つとして挙げられるのが、上記で紹介した成功事例です。さまざまな成功事例を見ることで、集客力も高めるためのヒントが得られるかもしれません。

SNSで双方向のコミュニケーションを行う

D2C事業はSNSも重要なツールであり、顧客との双方向のコミュニケーションを行うことで、どのようなニーズを求めているのか調べられます。その上、真摯に顧客の対応もできることから、顧客の満足度も高まりやすくなります。

最初は狭い範囲で進めていく

D2C事業を始める際には、まず狭い範囲で展開していくのがおすすめです。狭く絞ることにより、初期費用を抑えて展開できるためです。その上、コアなファンの獲得にもつなげられるでしょう。

顧客対応が可能な体制を構築する

D2C事業において顧客への対応は非常に重要なことであるため、顧客対応が可能な体制を構築しましょう。仮に集客が成功しても、顧客への対応が悪いと次第に顧客が離れてしまいます。そうならないためにも、スムーズに顧客の対応ができるような体制を構築しておくことが重要です。

他社の成功事例を参考にしながら実践してみよう

今回は、日本ブランドにおけるD2C事業の成功事例や成功するコツを紹介しました。日本でもD2Cブランドで成功している企業が数多くあります。だからこそ、これからD2C事業を始めようと考えているのであれば、他社の成功事例を参考にしながら準備してみると良いでしょう。

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