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2022.05.31 Branding Case

業界別!成功したD2Cブランド20選【共通点も解説】

これからD2C事業を始める場合、いきなり始めるよりもまずは他社の事例を参考にしたいと思うでしょう。そこでこの記事では、業界別に成功したD2Cブランドをメインに紹介しています。もしかすると、自社のD2C事業の参考になるブランドがあるかもしれません。

ファッション関係のD2Cブランド

ファッション関係とD2Cは相性が良く、さまざまなファッションブランドが取り入れています。特に特定の人をターゲットにしたケースでD2Cが用いられているため、そのことを頭に入れた上で参考事例をチェックしてみましょう。

COHINA

日本生まれのブランド「COHINA」は、身長が155cm以下の女性をターゲットにしたD2Cブランドです。ニッチな分野ですが、2018年1月に本格デビューして、翌年の2019年3月には月商5,000万円を突破しました。
「COHINA」の特徴は、Instagramの活用です。毎日Instagramでライブ配信を行っており、顧客からの悩みにも対応。SNSを通じた顧客とのコミュニケーションによって、多くのファンを獲得することに成功しました。

COHINA公式サイト

10YC

メンズアパレルブランドの「10YC」は、「10年着続けたいと思える服」をキーワードに展開しています。このキーワードを守るために、以下のサービスを提供しており、それとは別に返品やサイズ交換も実施しています。

  • 修理サービス
  • 染め替えサービス
  • 下取りサービス

「10YC」は10年着続けられるような高品質の服を提供するだけではなく、リーズナブルな価格も実現しました。具体的な製造過程も公式サイトで公開しており、どのくらいのコストがかかっているのか把握できます。

10YC公式サイト

CLANE

30代女性をターゲットにしている「CLANE」では、オリジナルスタンダードをコンセプトとしています。直営店も合ったブランドですが、新型コロナウイルスの影響で全店が休業しました。その代わりとして活用し始めたのが、SNSです。
特にYouTubeでの情報発信に力を入れており、商品のコーディネートやブランドプロデューサーのプライベートな様子なども紹介。その結果、ECサイトでの売り上げが全体の売上の60%を占めるほどの成果が出るようになりました。

CLANE公式サイト

BELLE MACARON

「BELLE MACARON」は、「1日中優しい着け心地」をコンセプトに掲げる女性用インナーウェアブランドです。創業者がOLとして働いている際に思ったことをきっかけに、D2Cブランドとしてスタートし、現在では最高日商2,000万円となるほどの人気を獲得しています。
「BELLE MACARON」では、自宅での無料試着サービスやLINEでのサイズ相談受付などを実施。顧客のことを考えたサービスにより、リピート率が70%もあります。また、メディアでは「幻のブラ」とまで紹介されています。

BELLE MACARON公式サイト

食品関係のD2Cブランド

食品関係としては、「BASE FOOD」や「nosh」、「oisix」などが挙げられます。それぞれD2Cブランドとしてどのような成功をしたのか、1つずつ見ていきましょう。

BASE FOOD

食品関係で成功したD2Cブランドの代表的な事例が、「BASE FOOD」です。「BASE FOOD」では、完全栄養食を販売しており、販売開始から約3年で累計販売食数が100万食を突破するほどの人気となりました。
「BASE FOOD」の場合、ファンによるアレンジが盛んで公式サイトでも紹介されています。ファンが新たなものを作り上げていくことから、顧客の直接的なつながりを重視したブランドと言えるでしょう。

BASE FOOD公式サイト

日清食品

「日清食品」では、2000年に自社のECサイトを設立。しかし、当初はケース単位での販売だったことから、どうしても消費者へ商品が届くまでに時間がかかっていました。その問題を解決するために、2016年にECサイトをリニューアル。1食から注文できるようにしました。
他にも「日清食品」のECサイトでは、通販専門のものを取り扱ったり新商品を先行販売したりなどの工夫をしました。新商品に関しては、先に販売することでその際の反応を需要予測として活用しました。

日清食品公式サイト

nosh

「nosh」では、自宅で健康的で美味しい食事が楽しめる食事配達サービスを展開しています。専用のサイトやアプリから注文可能であり、弁当は冷凍されています。そのことから、日頃忙しくて料理できない方や栄養のある食事を手軽にしたい方におすすめです。
「nosh」の場合、1食分ずつパックになっています。そのことから、健康的な生活をしたい一人暮らしのユーザーから支持されており、2019年12月には複数の企業から合計4.6億円の資金調達に成功しています。

nosh公式サイト

キリン ホームタップ

「キリン ホームタップ」はキリンビール株式会社が展開しているD2Cブランドで、会員制の生ビールサービスを実施しています。会員になると専用のビールサーバーとビールが自宅に届き、家で気軽に本格的なビールを楽しめます。
ビールに関してはさまざまなものがあり、常に3〜4種類の中から選ぶことが可能。公式サイトでは「キリン ホームタップ」が誕生するまでのストーリーを紹介しており、ファンの獲得にもつなげています。

キリン ホームタップ公式サイト

oisix

「oisix」は食材を配達するサービスを展開しており、食事を配達している「nosh」とは少し異なります。ただ。「oisix」でも健康のことを考えており、有機・特別栽培農産物の野菜をメインとしています。
「oisix」では、レシピと食材が組み合わさったミールキットを用意。購入した方には毎週アンケートが送信され、その結果を分析しています。また、ECサイトのコメントも参考にしながら、ミールキットの販売を継続するか決めており、顧客の声に寄り添って内容を変えています。

oisix公式サイト

美容関係のD2Cブランド

美容関係のD2Cブランドとしては、「BULK HOMME」や「PHOEBE BEAUTY UP」、「meeth」などが挙げられます。それぞれどのような事例なのか、こちらも1つずつ見ていきましょう。

BULK HOMME

「BULK HOMME」は、メンズスキンケアにおける代表的なD2Cブランドです。メンズスキンケアと聞くとニッチな分野と思うかもしれませんが、ニッチだからこそ競合他社が少なく、ファンの獲得にも繋がりやすいです。
事実、「BULK HOMME」の場合は公式のECサイトの利用者数が累計5万人を突破しています。その上、プロモーションに関しては顧客からのフィードバックを重視しており、顧客の声を反映させつつ、ブランドのコンセプトがズレないように商品を開発しています。

BULK HOMME公式サイト

PHOEBE BEAUTY UP

「PHOEBE BEAUTY UP」は、まつ毛美容液をメインとするD2Cブランドです。2019年に商品を販売し始めた「PHOEBE BEAUTY UP」では、ブランドを立ち上げる前にコミュニティを作っていました。具体的には美容に関心が高い女性ユーザーのコミュニティであり、それらのことを踏まえてブランディングを行い、D2Cブランドとして成功しました。
このようにコミュニティを先に作り、その中で生まれた声をもとに商品を開発したりブランディングにつなげたりすることは、D2Cブランドとして始める上で役立つものです。顧客と協力しながら商品を作っていくことがD2Cならではの部分であるため、「PHOEBE BEAUTY UP」のようにコミュニティを作ってみるのもおすすめです。

PHOEBE BEAUTY UP公式サイト

Glossier

ニューヨーク生まれのD2Cブランド「Glossier」でも、「PHOEBE BEAUTY UP」同様にブランドを立ち上げる前からコミュニティを作っていました。創業者はブランド立ち上げ前からブログで情報発信してきており、彼女の主張に共感した女性から支持された状態でブランドを立ち上げました。
ブランド立ち上げ後も顧客の声を重視しており、コミュニティからの意見を商品に反映させています。その上、有害な化学物質を排除した商品作りも心がけており、健康的な生活の実現も目指しています。

Glossier公式サイト

meeth

日本発のスキンケアブランドである「meeth」は、現在では日本以外に中国やシンガポールにも進出しています。創業者はタレントとして活動していましたが、自分が心から使いたいと思えるスキンケアがないことに不満を持ち、「meeth」というブランドを立ち上げました。
創業者は美肌への強いこだわりを持っており、そのことをSNSで発信することでファンを獲得。ブランドの価値観や顧客の声などを反映しつつ、とことんこだわったスキンケア商品を販売しています。

meeth公式サイト

MEDULLA

「MEDULLA」は日本のヘアケアブランドで、2018年にスタートしました。「MEDULLA」の特徴は人それぞれの髪質に合ったシャンプーを購入できることです。公式サイトのオンライン診断や提携サロンでの診断でわかった結果をもとに、最適のシャンプーを購入できます。
「MEDULLA」は、サブスクリプションサービスを展開しているブランドです。顧客が商品の使用後の感想を「MEDULLA」に伝えると、さらにその人に合うものを来月届けてくれます。その結果、顧客は今後も使い続けたいと思うようになり、離脱防止につなげられます。

MEDULLA公式サイト

その他のD2Cブランド

ここまでファッション関係や食品関係などの事例を紹介してきましたが、他の業界でもD2Cブランドの成功例があります。もし上記の内容で参考になるようなものがなかったのであれば、この項目をチェックしてみましょう。

Dollar Shave Club

「Dollar Shave Club」は、計画されたD2Cブランドといえる存在です。「Dollar Shave Club」は2012年にユニークな動画を公開し、2700万回以上再生されるほどバズりました。しかし、動画公開前には影響力のあるブロガーやメディアに声をかけており、偶然バズったわけではなく、さまざまな取り組みの中の1つが成功したと言えるでしょう。
他にも、「Dollar Shave Club」の場合はECサイトも魅力的です。「Dollar Shave Club」のECサイトは非常に使いやすく、問題を提起した上で解決のフレーズを提示し、その後で商品購入へつなげるという流れで誘導します。ユーザーにぴったりな商品を提案してくれるため、ユーザーは自分の悩みに沿ったものを購入できます。

Dollar Shave Club

Koala sleep

日本にも上陸したオーストラリアのマットレスブランド「Koala sleep」は、品質の高さと顧客目線を意識して展開してきたブランドです。その結果、創業1年目で顧客満足度1位に選ばれました。
具体的には以下のようなサービスを展開しており、顧客が安心して買い物できるようにしています。

  • 120日間のトライアル期間
  • 10年保証
  • 地域限定で返品送料無料

また「Dollar Shave Club」のように、ユニークな動画を投稿して顧客から注目されるような取り組みもしています。

Koala sleep公式サイト

北欧、暮らしの道具店

「北欧、暮らしの道具店」は、D2Cブランドとしてよりもコンテンツマーケティングの成功事例として紹介されやすいブランドです。「北欧、暮らしの道具店」の場合はECサイトとオウンドメディアの双方を組み合わせており、世界観を伝えつつSEOにも力を入れて集客しています。
現在ではInstagramに力を入れており、「遊び」という概念のもとでスタートさせました。結果としてフォロワーが90万人以上となり、SNSとしての成功も得ているブランドです。

北欧、暮らしの道具店公式サイト

THINK OF THINGS

コクヨ株式会社によるD2Cブランド「THINK OF THINGS」は、文房具やオフィス用品を取り扱っています。「THINK OF THINGS」の場合は直営店を持っており、1階にショップとカフェ、2階にレンタルスペースを設けています。
このような内装になっている理由は、「ワークとライフの境界を超える」ということをブランドのテーマとしているためです。また、大手企業による尖ったブランドということもあり、結果として既存のコクヨファンと新規のファンを呼び込みました。

THINK OF THINGS公式サイト

土屋鞄製造所

さまざまなレザー製品を作っている「土屋鞄製造所」では、2000年代からECでの販売をスタート。当初はほとんどの業務を委託していましたが、やがて「Shopify」を導入するといったように社内で業務ができるような環境にしていきました。
業務を内製化することにより、検証から実装までの時間が短縮され、効率よくD2C事業を展開できるようになりました。また、直営店も運営しており、現在では多くのレザーファンから愛されています。

土屋鞄製造所公式サイト

HushTug

上記と同じくレザー関連のD2Cブランドとして、「HushTug」は挙げられます。「HushTug」では上質なモンゴルレザーを用いたメンズバッグをリーズナブルな価格で販売。気軽にレザー製品が購入できるようにしています。
その一方で、職人への給料は削らず、代わりにD2Cを取り入れて無駄なコストをカット。また、モンゴルの産業支援にもつながっており、現在でも着実に「HushTug」のファンを増やしています。

HushTug公式サイト

成功したD2Cブランドの共通点

ここまでさまざまな成功事例を紹介しましたが、成功したD2Cブランドには共通点があります。5つあるため、これから始める方はぜひ参考にしてみてください。

共通点1.ブランドのターゲットをきちんと把握できている

ブランドのターゲット設定は重要であり、ターゲットがあいまいだと顧客に響くような商品が作れません。そのため、ブランドを立ち上げる前にどんな人をターゲットにするのか、きちんと決めましょう。ターゲットを決める際には、顧客のニーズを調べることで、どのようなことを顧客が求めているのか把握しやすくなり、ターゲットも決めやすくなります。

共通点2.ブランドならではの世界観を持っている

D2Cブランドにおいて世界観は重要ですが、独特なものにすることが重要です。よくありそうなものだと、顧客は興味を持ちません。商品だけではなく、世界観でも他社との差別化を図ることで、新規顧客の獲得につなげられます。

共通点3.SNSをうまく活用している

D2Cブランドの多くは、SNSを活用しています。SNSを活用する際に注意しておきたいのが、情報を一方的に伝えるだけの用途で使わないことです。SNSは顧客と直接コミュニケーションを取れるツールだからこそ、情報発信だけに済ませるのではなく、顧客の声を拾うためにも使いましょう。

共通点4.効果測定と検証を繰り返している

どのようなビジネスであっても、成功しているブランドは効果測定と検証の繰り返しによって結果を得ています。D2Cはすぐに効果の得られるビジネスモデルはありませんが、それでも細かい目標を設けてトライアンドエラーを繰り返し、最終的な目標に近づけていきましょう。

共通点5.顧客が求めている価値を具現化している

複数の成功事例で紹介したように、D2Cブランドの商品の多くは顧客の声を反映しています。そのことから、商品を開発する際は顧客が求めている価値を具現化しているかどうかチェックしましょう。反映されていれば、顧客からさらに支持されやすくなります。

D2Cブランドとしての成功は幅広い業界で可能

今回はさまざまなD2Cブランドの成功事例を紹介しました。D2Cブランドは幅広い業界で成功しており、顧客からの声やSNSなどを活用しています。成功したブランドの共通点もあるため、これからD2C事業を始めようと思っているのであれば、今回紹介したことを参考にしてみてください。

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